晃風園情報システム
晃風園では、より効率的に業務を行う為、内部職員数名で構成される「晃風園情報システムサポート班」を中心に、独自の情報システムを設計、構築しています。
【KFIS2012(KoFuen Information System service2012)】
第4世代目のシステムとして、平成24年3月に大規模リプレイスを実施しました。
(1)windows Server 2008 R2のリモートデスクトップサービスを使用したシンクライアント
従来は、それぞれのパソコンにソフトウェアをインストールして使用する一般的なシステムでした。しかし、台数が増えることによって、少人数の管理者では、それぞれのパソコンの管理が難しく、頻繁なシステムやソフトのアップデート等ができず、Windows UpdateやサービスパックはWSUSを使用してシャットダウン時に適用することとしていましたが、それ以外のソフトウェアのアップデート等は統一することができていませんでした。また、パソコンによってインストールしているアプリケーションやプリンターも統一することができず、使い勝手に影響がありました。
そこで、KFIS2012設計のコンセプトは、アップデートなどの管理がしやすく、どの端末からでも同じ環境で使うことができ、動作が早い、軽いシステムとし、多方面から事例などの情報を集め情報システムサポート班で設計、構築しました。
これにより、どの場所、どの端末から作業をしても、常にいつもと同じ環境でシステムを使用することができるようになりました。拠点を多く持つ晃風園にとっては重要なポイントです。
(2)データベース、IISサーバーなどの仮想化(HYPER-V)
リプレース前のシステムでは、small bissines serverを使用していたこともあり、すべての機能をひとつのサーバーに持たせていました。しかし、不具合が発生すると全システムが停止してしまい、まったく使用できないという状態が発生していました。そこで、KFIS2012では、役割によってサーバーを準備、また、それぞれHYPER-Vという仮想化技術を使い、ひとつのサーバー上に仮想で複数のサーバーを動かすことにより、例えばデータベースサーバーが停止しても、認証やファイルサーバーには影響が無いという、より安定したシステムとなっています。また、HDDやメモリなどのリソースを必要な容量で再分配してくれる機能や、バックアップが一括でとれるなどメリットも多くあります。
(3)VPNによる拠点間通信
それまでは、事業所ごとにシステムが構築されており、事業所間でデータを移動するにはUSBメモリーに入れて人が運んでいました。そこで、平成21年より、順次VPNを構築し、どの事業所からでもサーバー上のデータにアクセスできるようになりました。また、今回のリプレイスからリモートデスクトップサービス(旧ターミナルサービス)を導入したことにより、事業所を移動しても常にまったく同じデスクトップ環境をどこでも使用できるようになりました。また、このVPNを利用し、SIPサーバーを導入することで、各拠点間の無料内線電話も実現しています。
(4)Microsoft Sharepoint Foundationやサイボウズを用いたスタッフコミュニケーションの強化
従来は、職員出入り口に掲示板を置いたり、電話や紙のメモをデスクに置くなどしてスタッフ同士の情報交換を行っていました。しかし、パソコンに向かっている時間が増えた今日では、パソコン上で情報交換をしたほうが効率が良いのではないか。また、離れた事業所が多い当法人では、全事業所で同じ情報を共有できる仕組みが必要なのではないかと考えました。そこで、システムを活用したスタッフコミュニケーションツールの導入を行いました。
主に、全スタッフが共有できる情報(施設スケジュールやマニュアル、メンテナンス情報、検診情報など)はMicrosoft Sharepoint Founfation2010を用いて、ブラウザを起動するとすぐに表示されるように設定しています。これにより、多少パソコン操作が不慣れな職員でも簡単な操作で情報にアクセスできるようにしています。また、スタッフ個々のコミュニケーションには、全スタッフではありませんが、サイボウズグループウェアを導入し、メッセージやスケジュール共有などをしています。今後は、このサイボウズを使用できる範囲を広げ、確実なコミュニケーションシステムを構築していく予定です。
(5)介護保険ソフト、NDソフト「ほのぼのNEXT」を用いた介護業務基幹システム
平成22年より、NDソフトの介護保険ソフト「ほのぼのシリーズ」を導入しています。それまで、事業所によって導入されていたソフトが異なる(開設時期によって購入していたソフトが異なっていた)為、請求書の統合や、ご利用者情報の共有を新たにエクセルに打ち込むなど、その事務量に多くの時間を費やしていました。そこで、一部事業所を除いたすべての事業所で介護保険ソフトを統一することで、利用方法の統一化や、利用請求書の自動統合、ご利用者データの二度打ちをなくすなどの効果をあげることができました。そもそも「ほのぼの」を選んだ理由は、バージョンアップがまめにあること、サポート体制がしっかりしていること、そして一番大きかったのがソフトウェアのみ販売し、ハードウェアに関しては柔軟に対応してくれた点です。リモートデスクトップ(旧ターミナルサービス)への対応が明確になっていたことも良かったです。ソフトウェアによっては、自社のサーバーとクライアントを勧めたり、他リモートデスクトップシステムが必須だったり、64bitへの対応を正式にアナウンスしていなかったりする中、対応できる幅が多いことは非常に助かりました。
現在、「ほのぼのNEXT」を使用していますが、当法人の業務に完全にマッチしているとは言えない部分もありますが、今後も要望を出しながら使用していきます。
(6)ホームページ、パンフレット等の内部作成システム
晃風園では、ホームページやパンフレットなどの広報ツールのほとんどを内部で作成しています。
これは、外部に委託する場合、こちら側の想いやイメージがなかなか伝えきることができなかったり、校正に時間がかかる、スケジュール組が大変など、さまざまな理由から内部作成を選択しています。
平成25年3月からは、ホームページデザインを一新。ウェブログシステムを構築することで、今までウェブ管理者しか更新できなかったサイトを、職員が誰でも更新できるシステムに変更しています。
これによって、更新スピードを早く、内容を充実させることができると期待しています。
これらのシステムについて、ご興味ご関心のある方は、お気軽にお問合せください。
情報システムサポート班(平成26年8月)
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